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ヴァイオリン協奏曲 イ長調(カルウォヴィチ) [カルウォヴィチ]

カルウォヴィチという作曲家、知らない人の方が多いですよね。
もちろん、私も、ついこないだまで、まったく知りませんでした。
ということで、ちょっと簡単な紹介を

カルウォヴィチは、ポーランドの作曲家で、登山家でもあったらしい。
1876年生まれ、
反ロマン主義的ポーランド国民音楽を目指し、
作風は、ロマン的で甘美な叙情性で、R.シュトラウスの影響を受けている
と本には、書いてある。

で、Nさんが、すごくこの作曲家のヴァイオリン協奏曲を勧めるので、
知らない曲を聴くのも大好きな私としては、聴いてみました。

第1楽章は、派手で、色彩的な管弦楽の響きで始まる。
うーん、なかなかいい感じだ。
ヴァイオリン独奏がすぐにかっこよく入ってくる。
反ロマン主義的ポーランド国民音楽で、
作曲年(1902年)から考えると、もっと、近代的な響きかと思ったけど、
アクのない、素直な響きが流れていく。でも空虚な音楽ではないですよ。
第1楽章は、ちょっとだけ表面的かな、

そして、音楽は、切れ目無く、ロマンティックな第2楽章に入る。
期待していた通りの、とてもとても甘美な音楽です。
ヴァイオリンが延々と主題を演奏する間を、管が合いの手を入れる。
強烈に盛り上がったあとのヴァイオリン独奏の部分も印象的だ。
いいねえ、こういう音楽。
静かに、祈るようなトリルを織り交ぜながら、この楽章は、終わる。

第3楽章は、又、突然、管の響きで始まる。
そして、せわしなく、ヴァイオリンが動き回る。
結構、いいんじゃないかなあ、こういう舞曲風の音楽も、
お約束の、叙情的な旋律もでてくる。
一回聴いただけで、覚えられますよ。

このヴァイオリン協奏曲のいい所は、その聞きやすさかも知れない。
一回聴いて、よくわからない曲は、いっぱいあるけど、
すっーと入って行ける曲はなかなかない。
それに、単純ではなく、特に二楽章の甘美さは、特筆ものですね。

知らない人は、だまされたと思って、聴いてみましょう。損はしません。

この作曲家、実は、1909年没なので、今年は、没後100周年なんだけど、
まったく、騒がれていないなあ・・・
ちょっと残念。

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コメント 3

なるたる

はうぅ…、なんか書き方がそっけないw。
あんまりお気に召さなかったんでしょうか…orz。

とは言え、この曲の白眉はご紹介したように第2楽章であって、正直他の楽章は付け足しです、付け足し。
第3楽章なんか別に大した音楽とも思えないし、第1楽章もわりと平凡(でも第2主題はカリンニコフっぽくて割と良いです)。
第2楽章だけが飛びぬけて美しく、極めて印象的なんですね。
高音のヴァイオリンの調べが、粘着質で官能的で陶酔的でもうウットリ。

この粘着質で官能的なところがマーラーの音作りに似ている、と言ったら
「こりゃマーラーなんかよりエルガーでしょう」とあそびの音楽館の管理人さんに反論されて腐っていますw。

カルウォヴィチには交響曲も幾つかあって、「復活交響曲」なるものを聴いてみたけどこれは正直アカンかった。つまらない曲でがっかりしました。

次はモシュコフスキかな、それとも…。
by なるたる (2009-11-18 16:20) 

みどりのこびとちゃん

ははは、うーん、やっぱり書き方でわかってしまうのですね(笑)
でも、音楽日記の感想は、本当です。
ただ、第1楽章は、聴きやすいけど、ちょっと平凡なことは、確かですし、
第3楽章も、いいけど、うーん、飛び抜けてはという感じではない。
そのせいかもしれませんが、お勧めの第2楽章ですが、
美しいし、ムード満点なんだけど、
全体として、ちょっと薄い印象になってしたかもしれません。

エルガーっぽいというのは、あんがい当たっているかも・・・

他の作品も聴いてみますよ。

次は、多分、なるたるさんの好きなヴァイオリン協奏曲ですよ
by みどりのこびとちゃん (2009-11-18 22:58) 

なるたる

カルウォヴイチの作品で一番有名なのは、多分連作交響詩「永遠の歌」と言う曲です。
持ってますが、聴いたことありません。
今度聴いてみます。

グリエールの交響曲第3番「イリヤ・ムウロメツ」を初めて聴きました。
演奏時間実に70分以上、マーラーやブルックナーの交響曲にも匹敵する巨大な交響曲です。
ロシア民話に出てくる伝説の英雄を描いたこの交響曲は、一聴しただけでは私には良く分かりません。
もう少し聴きこんで、気に入ったら感想を入れますね。
by なるたる (2009-11-21 19:53) 

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