SSブログ

英雄ポロネーズ(ショパン) [ショパン]

さて、この音楽日記、最近、結構、マイナーな曲も多くなってきて、
昔ほど、有名でみんなが知っているピアノ曲というものを書いてないかもしれない。
すいません、まだまだ、有名な曲は、星の数ほどありますね。

ということで、今日は、ショパンの曲の中では、とても人気のある曲、
いやいや、ピアノ曲の中でも人気投票をしたら、結構、上にいくとおもう曲、
ショパン作曲のポロネーズ第6番
【英雄ポロネーズ】です。

ところで、
この曲を弾きたいと思って、ピアノを始めた人もいるかも知れない。
カレーのCM(だったかな?)で、聞いて、好きになった人もいるかも知れない。
テレビドラマ「赤い激流」(おっと、古い)で、好きになった人もいるかも知れない。
というより、ピアノ名曲集みたいなアルバムには、まず入っていて、かっこいい曲なので、
みんな、あこがれると思う。

この曲、説明しなくても、皆さんご存じでしょう。
力強く、輝かしい主題。
低音の音型が印象的な中間部。
そして、主題の再現と、堂々たるコーダ。・・・

というように、この曲を解説すると、たいてい以下のような言葉がならぶ。
堂々とした・華麗な・明るい・力強い・輝かしい・かっこいい・最高傑作・・・等々
でも、これだけだと、いかにも、外面的で、中身がないような気がしますよね。
本当は、どうなのだろう?

その前に、この曲と私の聴き方の変遷について、書いてみよう。

さて、この曲と私との出会いは、多分、ほとんどの人と同じかもしれない。
中学生の時、クラシック音楽を聴き始めたのだけど、
ハンス・カンというピアニストの「乙女の祈り ピアノ名曲集」という
2枚組のレコードの中に、この「英雄ポロネーズ」が入っていて、
とても、とても、かっこいいので、ものすごく気に入った。
楽譜も買ったけど、とても太刀打ちだきないので、
軍隊ポロネーズ」の方を練習したんですよ・・・
(だいたい、英雄ポロネーズって、手が広くないと、絶対弾けないかも・・・)

そのうち、いろいろなピアノ曲を聴くようになったのだけど、
ショパンのポロネーズとしては、
幻想ポロネーズ」や「第5番」の方が、断然好きになって、
なんか、英雄ポロネーズは、なんか、空虚な音楽のように、思えてきて
あまり、聞かない音楽になっていたのです。
そう、技巧だけなら、リストのオペラパラフレーズなどの方が、華やかだし、
ちょっと、中途半端だし、
ショパンのポロネーズという音楽に求めるものが、
明るさや、豪華さ、ではなかったのかもしれない。

ただ、ここ何年かは、また違ってきているのです。
この曲は、ショパンの曲の中では異色です。
ショパンの音楽が明るくないなんて決めては、いけない。
ショパンが、ピアノの五線紙の中で、
華やかなポーランドの時代を、広大なイマジネーションで、
書いた音楽と思う。
ショパンが、書きたかった曲想かもしれない。
そう、決して、内容の無い曲ではない。
すばらしい曲だと思う。

ただ、私のイメージする演奏には、どうしても出会わない。
この曲、みんな、速く弾きすぎる。
ちょっとかるい感じがする。
(自分で、弾けないのに、勝手に、こんなこと書けるのは、素人の強さだな・・・ははは)

私は、もっと、遅く、堂々たる音で、豪快に弾いてもらいたい。
(遅くても、よろよろ弾くのは、問題外かな)
大ピアニストのコルトーの校訂した楽譜には、
「マエストーソなのだから、ゆっくり弾くこと・・・」
みたいに、書いてあるのに、
私には、コルトーのテンポも速いと思うのです。
そして、左手オクターブの連続の中間部。
ここも、ゆっくり、しっかり、堂々と弾いて欲しいなあ・・・
みんな、音が、きらきら、しすぎのような・・・

ははは、自分が弾けもしないのに、
イメージだけは、頭の中で、ふくらんで、
その音楽の中では、この曲、私の中では、名曲なのです。

ただ、頭の中なので、いろいろな版がごっちゃまぜの演奏ですけど(笑)
(後半、主題再現前がスケールだったり、低音にオクターブ追加したり、
 中間部オクターブが、切れ目無く、途中も続いていたり・・・自由です)

とにかく、【英雄ポロネーズ】技巧的にも難しいけど、
外面的な音の響きだけでなく、
音楽を聴かせるには、とても難しい曲だと思う。
この曲、そこまで、やって、名曲だと思うのだけどなあ・・・

とは言え、この曲にあこがれる人は、多いと思う。
それだけ人を惹きつける曲というのは、それだけでも、きっとなにかある。
時間があれば、この曲
もう少し、いろいろな演奏を聴いてみるか・・・

nice!(1)  コメント(11) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 11

なるたる

ひとしきりマイナーな曲が続いたと思ったら、いきなり超ポピュラーな曲が来て、のけぞりましたw。

今更感想も何もない曲ですが、私が個人的に好きなのは、第1主題の冒頭右手のターンタターン、に続く左手のトゥントゥンのリズムが際立っていて、美しく決然と刻まれるような演奏です。
これがなかなかないんだなぁ。

私も昔、軍隊ポロネーズには挑戦しました、勿論自己流です。
一時に抑える音が多過ぎて、難儀した記憶があります。
難しかったです。

by なるたる (2008-11-02 23:13) 

なるたる

訂正。
抑える音が多過ぎて→押さえる鍵盤の数が多すぎて

by なるたる (2008-11-02 23:20) 

froro

初めまして (*^-^*)好きですショパン

「英雄ポロネーズ」も大好きです。。。
子供の頃、実家にルービンシュタインさんの盤があって
よく流れていました。ショパンはルビンシュタインさん!って思っていましたが
最近は、フジコ・ヘミングさんで聴いています。(そんなに速くないと思います)



by froro (2008-11-02 23:32) 

Jun

英雄ポロネーズ好きですね。
譜面持ってますけど挫折しました。とても弾ける気がしない・・・。
by Jun (2008-11-03 18:46) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさんが、この曲にコメントをくれるとは・・・(笑)
でも、有名曲には、やはりそれなりの魅力があと思うのですよ。
(もちろん、なんでこれが無名なんだ、と思う曲もありますが)

軍隊ポロネーズ、練習されましたか。
でも、速いパッセージがないから、ちからまかせには、練習できますよね
私は、なんとか、最後まで、練習しましたよ
(でも、今は、弾けなくなっている(涙))
by みどりのこびとちゃん (2008-11-03 23:38) 

みどりのこびとちゃん

froroさん、コメントありがとうございます。
ルビンシュタイン、なかなか、堂々としていいです。
でもちょっとだけ、私にとっては、速い
フジコ・ヘミング・・・うーん、もうすこし、この曲では、
威風堂々と弾いて欲しいなあ・・
等と、弾けもしないのに、勝手に言っています(笑)

でも、英雄ポロネーズ いい曲です。
by みどりのこびとちゃん (2008-11-03 23:40) 

みどりのこびとちゃん

Jun さん、コメントありがとうございます。
挫折した、ということは、練習したということですよね。
すばらしい。
私なんか、譜面見ただけで、挫折ですね

ちなみに、かなり昔に、この曲のマンドリンオケ編曲を
聞いたことがありますよ
by みどりのこびとちゃん (2008-11-03 23:43) 

なるたる

その他、子犬のワルツと別れのワルツと雨だれの前奏曲にも挑戦はしましたよ。
雨だれの前奏曲は割りと易しかった、なんせ速いパッセージが全然ありませんでしたから…。

別れのワルツもまあまあ物になりました。
子犬のワルツは、スピードが速いせいか、びっこの子犬のような、ぎごちない足取りがとうとう抜けずに、情けない思いをいたしました。
正式にピアノを習っていない者の限界ですね。

私のショパンのピアノ歴はこんな程度です…orz。
今では、忘れてしまいたい思い出ですw。
by なるたる (2008-11-04 21:11) 

みどりのこびとちゃん

おおっと、同じです。
「別れのワルツ」「雨だれ」私も、練習したなあ・・・
「子犬」は、速いので、最初からあきらめでしたね(笑)
私も、完全な独学の昔の思い出です。
でも、いまでも、時々、ピアノは、弾いてあそんでいますよ。
by みどりのこびとちゃん (2008-11-06 00:14) 

なるたる

前にも書きましたけど、私の夢はベートーヴェンのピアノソナタ第32番の第2楽章アリエッタを、聴く者に心からの感動を与えるように弾きこなすことです。
勿論逆立ちしても、天と地がひっくり返っても叶わぬ夢でありますw。
by なるたる (2008-11-07 20:41) 

みどりのこびとちゃん

ベートーベンのピアノソナタ第32番 傑作です
by みどりのこびとちゃん (2008-11-08 01:31) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。