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ピアノ協奏曲 第3番(プロコフィエフ) [プロコフィエフ]

さて、皆さんは、神様から、何か一曲だけ、ピアノ曲を弾けるようにしてあげる
と言われたら、何の曲を選びますか?
(ははは、勝手な妄想ですから)

うーん、これは難しい。

私は、今なら、リストのピアノソナタかな
(もちろん、ベートーベンのピアノソナタ第32番、バッハ=ブゾーニのシャコンヌ
 ブラームスのヘンデル変奏曲、フランクの前奏曲コラールとフーガ 等々・・・
 上げればきりがありません。)
注・・・もちろん、私の腕前では手も足もでない曲ばかりですから、妄想です(笑)

では、神様から、作曲家にしてあげるから、どんな作曲家風の曲が書きたいですか?
聞かれたら、どの作曲家を選びますか?
(あくまで、作風だけで、生き方とかは関係無しとして)

うーん、これは、さらに難しい。

私は、現在の所、こんな質問がきたら、プロコフィエフと答えるかな・・・

プロコフィエフの作風は、
近代的でありながら、古典的でもあり、
複雑なようで、簡素で、
鋭角的なようで、叙情的で・・・
いろいろな要素が混じっている。
旋律も、ちょっとひねくれている。
ただ、クラッシックマニアの間では、作曲家としての評価はどうなんだろう?
マーラーやブルックナーみたいなファンは、いないかも知れない。
でも私、この人の作風は大好きなのです。

前書きが長くなってしまった。
今日は、プロコフィエフの代表作として名高い、
【ピアノ協奏曲 第3番】を紹介しよう。
プロコフィエフは、ピアノ協奏曲を5曲作曲しているが、
一番有名で人気があるのが、この3番です。
(私、一番も好きなのですが、人気は無いです)

曲は、3楽章からなる。
曲は、クラリネットのゆっくりした旋律で始まるか、
主部は、速度が速くなり、ピアノが特徴的なリズムの跳ねるような主題を演奏する。
演奏者は、この主題を 鋭く弾くか、舞踏のように弾くか、叙情的に弾くか・・・
ここで、この曲に対するアプローチが決まるとも思う。
そんな主題だ。
その後、ピアノが技巧的に扱われ、
第2主題は、変わったへんな主題だなあ・・・
途中で、序奏の主題が雄大に現れる場所は、すばらしい。

第2楽章は、変奏曲。
美しい楽章と書いてある本もあるが、
どちらかというと、荒々しい変奏曲かも

第3楽章は、プロコフェフらしいかわったリズムの主題と、
叙情的な第2主題が特徴的
しかし、ピアノの技巧は見事。
特に、最後のたたみかけるような連打は、興奮を覚える

この曲、最初に聴いた感想は、人それぞれだろう。
「近代の曲にしては、とてもわかりやすい曲だなあ」
「ピアノを打楽器のように扱う場所が多すぎるなあ」
「思ったより、叙情的な旋律が多いなあ」
「なんか、ちょっと変な感じで、わかりにくいなあ」
「ロシア的名曲だなあ」
「ロシア的な感じがしない」
「近代のピアノ協奏曲としては、傑作だ」
「近代のピアノ協奏曲としては、物足りないなあ」
 等々

そう、聴く人によって、かなりイメージが違うと思う。
それに、この曲の演奏も、技巧的に派手派手な演奏もあるし、
叙情性を前面に出した演奏もあるし、
テンポも一本調子なものから、かなりゆらした演奏もある。

私、どんな演奏でも、この曲、好きなのです。
そこが、プロコフィエフの作風の好きなゆえんなのです。

さてこの曲に関する、うんちくを2つほど

皆さん、この曲の第3楽章に、ピアノの特殊奏法?があるのを知っていますか?
(いえいえ、ランランみたいに、ミカンを使用するなんてことは、ありません(笑)・・・わかるかなあ)
(そう言えば、動画サイトで、ランランが、プロコのこの曲を踊りながら練習している
 動画がありますね。すごいです)

ちょっと横道にそれてしまった。
それは、3楽章の312小節目からでてくる。
譜面を見ただけでは、なんてことないのだが、とても弾きにくいと思うなあ。
それは、以下のような奏法だ。
右手の1の指で、レとミを同時に押さえ、
次ぎに、2の指で、ファとソを同時に押さえ
次ぎに、3の指で、ラとシを同時に押さえ、
次ぎに、4の指で、ドとレを同時に押さえ・・・・・
こうして、重音の音階をかなりのスピードで弾く奏法だ。(右と左で・・・)
常に、鍵盤の音の間を押さえるので、感覚が狂うと思うのだけどなあ。
プロのピアニストは、このくらいは、全然平気なんだろうなあ・・・

さて、このピアノ協奏曲 第3番は、作曲者自身の録音が残っている。
(ナクソスでも聴けます)
思ったより、鋭角的な演奏でないので、ちょっと驚きますね。

さて、プロコフィエフは、以下のような言葉を残しているらしい。
うーん、納得する言葉です。
「複雑な音楽を作曲することより、簡単な音楽を作曲する方が難しい」
(記憶で書いているので、ちょっと違うかもしれません・・・)


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