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ピアノソナタ第2番 変ロ短調(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、フーガシリーズは、一回だけお休みです。

実は、日曜日に久々にピアノリサイタルを聴きに行ったのですが、
そのメインの曲が、この曲だったのです。

聴きに行ったのは、
「アレクサンダー・ガヴリリュク ピアノリサイタル(青葉台フィリアホール)」で、
演奏曲目は
 ・トッカータとフーガ ニ短調(バッハ=ブゾーニ)・・・さすがブゾーニ 響きがいい
 ・ピアノソナタ第17番 ニ長調(モーツァルト)・・・・明るい音色で気持ちいい
 ・ピアノソナタ第13番 イ長調(シューベルト)・・・・歌と技巧が見事
 ・死の舞踏(サンサーンス=リスト=ホロヴィッツ)・・・見せる曲
 ・ピアノソナタ第2番 変ロ短調(ラフマニノフ)・・・・圧倒的音圧
そして、アンコールは、スクリャービン、ラフマニノフ、ショパンの定番曲に加え、
シフラ編曲の「熊蜂の飛行」(完全な大道芸ですね。すごかったです(笑))
そして、さらに、圧倒的超絶技巧的なトッカータ(フィリペンコ)でした。
(このフィリペンコの曲は、見せることを追求してますね。ここまでやるとすごい)

このピアニスト、私、実は、結構好きなのです。
モーツァルトの音色は、とてもきれいだし、リズムはいいし
技巧的な曲の迫力は、違った音色で迫ってくるし、
技巧は、申し分ないし、タッチは、くっきりはっきりで、曖昧さは無いし、
2000年の浜松国際ピアノコンクールで第1位になった人です。
(もうちょっと、有名になってもいいのになあ・・・)
技巧的な曲も、そうで無い曲も、良い演奏だと思うのである。

さてさて、音楽日記に話しを戻そう。
ということで、今日は、ロシアの巨人、
ピアニストでもあり、作曲家としても有名なラフマニノフ作曲の
【ピアノソナタ第2番 変ロ短調】である。

3楽章からなり、
始まりの下降音階から、ガツンと低音を弾くところから、
この曲に一気に引き込まれること間違いない。
情熱あふれる第1楽章。
静かだが、複雑な第2楽章。
叩きつけるような主題と歌う主題が見事な第3楽章、。
特に、最後の部分で、分厚い和音の中で、雄大に歌われる部分は、
同じ作曲者のピアノ協奏曲を思い出され、
最後のコーダも劇的だ。

しかし、この曲、音符の数が多すぎて、一回聴いただけでは、
主題が、よくわからないというのが欠点かもしれない。
(それに、低音がやたら、響くのも・・・)
しかし、この音符の数が多く、分厚いのが、またいいとこなんです。
何回も聴くか、譜面を見て聞くと、結構わかりやすい主題なんだけどなあ・・・

この曲の譜面は、初稿版、短くした改訂版、その中間のホロヴィッツ版がある。
まあ、どれでもいいので、譜面を見ながら聞いてほしい。
音符の洪水の中で、ラフマニノフ独特の主題が、浮かび上がるはずだ。

この曲、私がクラッシックを聴き始めた頃は
ホロヴィッツが弾いたレコードしかなかった。
しかし、今は、いろいろなピアニストが弾いているCDが目白押しだ。
クラッシック音楽にも、はやりがあるということか・・・

この曲は、圧倒的な音圧と技巧で、弾いて欲しい曲の一つです。
(ガヴリリュクの演奏は、よかったですよ)

この曲、フーガの構成美とは、対極にある曲です。
さてさて、次回からは、またフーガシリーズだな・・・


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コメント 7

なるたる

ワシャ、1番の方が好きだぞ。
ただし圧倒的なテクニックで聴かせる場合のみね。
by なるたる (2007-12-04 20:56) 

みどりのこびとちゃん

1番のピアノソナタの方が、2番より、わかりやすい音楽だとは思います。
が、しかし、ちょっと長いかなあ・・・
これ、「ファウストソナタ」という名が浸透していれば、
もっと有名になったかも(笑)
まあ、テクニックは、いる曲であることは、2番と一緒ですね

実は、この1番、私のイメージする演奏に出会ったことがないのです。
誰か、お勧めのピアニストがいたら、是非。
by みどりのこびとちゃん (2007-12-05 23:47) 

なるたる

>誰か、お勧めのピアニストがいたら、是非。

私の聴いたのは、何回か他の曲でも紹介したアレクシス・ワイセンベルクの演奏です。
第1楽章展開部の畳み掛けるような迫力、すさまじい推進力は他に例を見ません。
文字通りぶっ飛んでいます、胸のすく非常に爽快なタッチです。

赤々と燃える松明ではなく、青白く超高温で全てを焼き尽くす星の熱です。
いわゆるロマンチックなロシア情緒に溢れたピアニズムとは対極にある演奏で、感情を削ぎ落としたかのような極めてメカニカルな印象を受けます。
by なるたる (2007-12-06 21:26) 

みどりのこびとちゃん

ワイセンベルクですか、CD持っていますが、
最近聴いていなかったです。はい
いわゆる爆演型の演奏ではなく、クールな感情の中に、
技巧はしっかりした演奏ですよね。
最近聴いていなかったので、早速、聴いてみます。
今聴くと、違うかも・・・
by みどりのこびとちゃん (2007-12-06 23:29) 

なるたる

フィリペンコのトッカータ、面白そうですね。
是非聴いてみたい。
CDあるんですかね?
by なるたる (2007-12-08 10:37) 

みどりのこびとちゃん

フィリペンコのトッカータ ですが、
私は、この演奏会で初めて聴きました。簡単に書くと
プロコのトッカータを和音連打にして、ちょっと、ウクライナの音楽にして、
シフラの熊蜂と剣の舞を足して、二で割った技巧で、
さらに派手にして、ちょっと、ゆっくりした所もあって、
最後は、グリッサンドでかっこよく、手を広げて終わる
(かっこいい曲です。実演ではえますね)
これは、いわゆるこの業界で言う、体育会系の曲です
CDは、インターネットで探したら、あるみたいですよ。
クラッシックのピアニストでは、ないけど 多分この曲・・・
by みどりのこびとちゃん (2007-12-09 00:38) 

なるたる

ネットで捜したらありました。

http://azshop.webmaps.biz/detail/de_B0007QPTFI/

早速注文してしまいました。
ゲテモノ好きの血が騒ぎますw。

しかし、「プロコのトッカータを和音連打にして、ちょっと、ウクライナの音楽にして、シフラの熊蜂と剣の舞を足して、二で割った技巧」とは何ともキ○○イの曲ですね。
聴くのが愉しみです。
by なるたる (2007-12-09 09:51) 

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