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ヴァイオリン協奏曲(ベルク) [ベルク]

さて、今日も忙しかった。
という訳で、今日は、12音技法の音楽でも聴いて、現実逃避だぁぁぁぁ・・・
(なにを言っているのか、自分でもよくわからんぞ・・・)

さて、12音技法の音楽という言葉は、クラッシック音楽を聴き始めると、
とこかで、必ず、出会う音楽だ。(多分そうですよね)

簡単に言うと、
1オクターブの中の12の音を均等に扱い、調性をなくしてしまう音楽である。
(ドを使うと、あと、11の音を使うまで、ドの音が使えないみたいな法則らしい・・・)
まあ、それだけでなく、いろいろ規則があるらしいが、
人為的に調性音楽を壊すには、十分だし、ちょっと刺激的な音楽に思える。

しかしですね、私は、12音音楽を初めて聴いた時には、
感動も、美しいとも、イメージもなんにも、わかなかったのです。
そして、随分、人為的な音楽で、この音楽は、純粋に感動できなとも・・・
(確か、最初に聴いたのは、シェーンベルクのピアノ協奏曲だったかな)

でもですね、フーガにしろ、ソナタ形式にしろ、和声理論にしろ、
音楽の中には、随分人為的な規則があり、
その中で、立派な音楽もあるし、それから離れた理論で、りっぱな音楽もある。
12音音楽だけ、目くじらを立てる必要もないだろう。

しかし、やはり、うーん、わからんなあ・・・と思っていたが、
私が、最初に12音音楽で、
イメージが膨らんで、何回も聴いて、これは、名曲だ。と思った曲がある。
(あっ、今では、どんな音楽でも平気ですよ(笑))

それが、今日の音楽日記の曲
ベルク作曲のヴァイオリン協奏曲だ。

ベルクの12音音楽は、作曲家シェーンベルクやウェーベルンの12音音楽に比べて、
とても、とてもロマンティックだ。
その分、12音技法を使った音楽なのに、中途半端にロマン的との批判もある。
しかし、新しい響きの中で、これだけイメージのわく音楽を書けるのは、
ある意味天才だろう。

さて、ベルクの作曲したヴァイオリン協奏曲である。
【ある天使の想い出のために】との副題があるが、
これは、ベルクの友人(アロマですね)の娘の死を悼んで、作曲した曲だ。

曲は、二楽章からなり、5度音程の印象的な音型で始まる。
その後、12音の音列が示されるが、
これがまた、12音のくせに、どことなく、ロマン的だ。
そして、音楽は、新しい響きなのに、どこか懐かしい感じもするから不思議だ。
第二楽章は、一転してダイナミックな音楽だ。
苦悩や苦しみの中で、不協和音がフォルテで鳴らされる。

しかし、なんといっても、このヴァイオリン協奏曲のすばらしい部分は、
第二楽章後半のアダージョだろう。
そう、ここでは、なんと、バッハのカンタータ60番の終曲にも用いられた
コラールが、演奏される。
そして、このコラールが変奏され、最後は、消えるように美しく、はかなく終わる。
(このコラールの部分は、しかし、バッハの和声とは、違った味付けになっており、
 一回聴いただけでは、よくわからないかも知れないけど)

さて、とてもロマンティックな響きといっても、12音音楽だ。
やはり、普通には、とっつきにくい音楽だろう。
無理をしてまで、聴く必要はないと思うが、
たまには、こういう音楽を聴くのも悪くないと思うので、是非聴きたくなったら聴いてみよう。

12音音楽を聴いていくと、その響きが、なんとなく、調性的に聞こえてくるから不思議だ。

さて、この曲を作曲した後、四ヶ月後にベルクは、この世を去った。
このことや、副題の【ある天使の想い出のために】の為に、
イメージがわくのかもしれない。
それでも、12音音楽の中では、圧倒的に名曲だと私は、勝手に思っている。


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