三つの演奏会用大練習曲より【ため息】(リスト) [リスト]
さて、別のブログでちょっとこの曲のことをふれていた。
ということで、いつものように安易だが、
今日の音楽日記は、リストが作曲した、非常に有名で、美しい曲。
三つの演奏会用大練習曲より【ため息】である。
さて、有名な曲だけに、説明は、不要だろう。
左手の大きなアルペジォの伴奏に乗って、右手がスッタカートの美しい旋律をかなでる。
えっ
ははは、
実は、上記の文章は、ウソですね。
(この曲の楽譜を持っている人は、どこが、ウソだか分かりますよね)
そうこの曲の特徴というか、まず驚かされるのが、
音楽だけを聴くと、確かに、
「左手の大きなアルペジォの伴奏に乗って、右手がスッタカートの美しい旋律をかなでる」
なのだが、実際には、
「左手と右手で大きなアルペジォの伴奏を弾き、
左手がアルペジォの伴奏の時、空いた右手が最初の旋律の一音を弾き、
その後、右手のアルペジォの伴奏の時、左手は、右手を飛び越えて、次ぎの旋律を弾く。
すなわち、両手の大きなアルペジォの伴奏の中で、
両方の手で、交互に美しい旋律をかなでるのである」
って、文章じゃあ、よくわからないですよね(笑)
そう、もし、ピアノが少しでも弾けるなら、今すぐ、楽譜を買って、
最初の8小節を弾いてみよう。
コードは、2つだけだし、
ここまでなら、なんとか、音の粒とかを考えなければ弾けるはずだ。
(残念なが、私の実力?では、ここまでで、がんばって18小節までだな)
そう、この曲のしかけが分かるはずだ。
この曲は、スッタカートの旋律をいかに歌わせるか、の練習曲と言われているが、
私は、いかに、両手の交差を、派手ではなく、そして、これみよがしではなく、
美しく、優雅に見せることが出来るかの練習曲ではないかと勝手に思っている。
この曲は、リストが37歳の時の作品だ。
若いころの派手な技巧から、一歩踏みだし、
技巧の中に、優雅さや美しさを追求した、美しい小品だと思う。
確かに、聴くと、優雅さだけの曲かも知れない。
(まあ、そうは言っても、いろいろと盛り上がるが・・・)
しかし、内面に込められたピアノの技法は、
すばらしく、ピアノという楽器をひきたたせる曲であると思う。
さて、この曲には、コンソレーション第4番の最後のような、コーダがある楽譜もある。
アムランさんが弾いているが、まあ、普通の版の方が好きだな。
最後に、
【ため息をつくと、幸せが逃げる】とよく言われる。
うーん。これは、名言だな。
確かに、ため息 より、軽やかに生きたいですね。
(ということは、三番ではなく、二番ですか?)←わかりますか?
はじめまして!ピアノフォルテさんのところから来ました。
ため息、ちょこっと練習している曲です。後半がちょっと難しいですね。時間をかけてやらないといけませんが、ほかに弾きたい曲があるので、後回しです。よくあんな曲を思いついたものですね。リスト様ったら。
>確かに、ため息 より、軽やかに生きたいですね。
(ということは、三番ではなく、二番ですか?)←わかりますか?
ということで、弾けない私は「悲しみ」がいっぱい・・・。
ぷぷぷ、一番ですね。失礼いたしましたぁ!
by かおる (2006-06-06 15:14)
かおる様、コメントありがとうございます。
そちらのブログもいつも楽しみに見ております。
いやあ、最後の冗談がわかる人がいてよかった。よかった。
「悲しみ」がいっぱいで一番ですか。・・・・・ざぶとん一枚です。
この日記では、ショパンのバラードの一番と四番は、書いたので、
そのうち、二番と三番を書く予定にしています。
by みどりのこびとちゃん (2006-06-06 21:28)
はじめまして、ニャンスキーです。
ピアノフォルテさんからこの記事についてお聞きし、ラベンダーのお部屋から飛んで参りました!大変興味深かったので、コメントを残させていただきます。
私事ではありますが、今まさに「ため息」に奮闘中です。今年こそは仕上げたいと思っている曲の一つです。冬のロマンティックな時期に、人前で弾けれるよう、日々頑張って練習しています。頭の中では、もう弾きこなしてます。(←妄想しまくりです・笑)
>いかに、両手の交差を、派手ではなく、そして、これみよがしではなく、
美しく、優雅に見せることが出来るかの練習曲ではないかと勝手に思っている。
フムフムと納得しながら読ませていただきました。なかなか線が繋がらず、四苦八苦しました。それは、今でも大きな課題です。指の運びも、エレガントに見せたいものです。美しい弧を描くように~・・。
甘いメロディに惚れこんで、是非とも弾きたいという一心で練習し始めたわけですが、最初この楽譜を見たときは、「リストの罠にかかった~!」と思わず苦笑いをしたものです。
でも、ほんとにいい曲ですね。読ませていただき、たいへん勉強になりました。
ため息つく暇があったら、ため息練習するに限ります。(←今の私に言えることです)
また、寄らせていただきます♪♪
by ニャンスキー (2006-06-08 00:40)
ニャンスキー様。コメントありがとうございます。
「ため息」練習中とのこと。とてもすばらしい。
確かに、冬のロマンティックな中、ピアノで、優雅に弾ければ最高ですね
また、寄ってみてください。
by みどりのこびとちゃん (2006-06-08 21:03)
たびたび過去記事で失礼いたします。(しかもリストばっかり^^;)
この曲、最初に聴いた時、なーんて派手なため息なの!とびっくりしたものです。
リスト様って指がちょっとでも暇になったら、何か弾かずにはいられないんでしょうねぇ・・
すごいな~、はぁ~。あっ、もしかしてこういうオチ!?
3つの演奏会用練習曲、個人的にはみどりのこびとちゃんが軽やか~に踊ってくれる2番が好きです♪
でも2番も3番も手が届かない私は、やっぱり悲しみ1番ですね(涙)
by Karen (2013-12-19 17:09)
Karen さん、コメントありがとうございます。
そうかあ、そういうオチですか(笑)
1番も2番も3番も私は、好きです。
この3曲、練習曲ですが、物語があります。
by みどりのこびとちゃん (2013-12-20 00:22)