交響曲第1番(エルガー) [エルガー]
さて、今日はピアノ曲ではなく、交響曲の日記である。
久々に、イギリスの作曲家エルガーの交響曲第1番を全曲聴いた。
(この曲は、50分程度ある。)
さて、エルガーは、交響曲を2曲作っており、その2曲とも、
作曲年代から考えると、古風で古典的ともいえる曲想ではあるが、
まったくもってイギリス人のエルガーしか書くことのできない音楽である。
さて、この曲の特徴は、最初に示される主題で、すべてイメージされる。
この、高貴で素朴な行進曲風の主題がゆっくりと演奏されるのを聴くだけで、
本当にぞくぞくする。そして、大英帝国のイメージが頭の中に広がる。
(聴いたことのない人は、一度この旋律を聴いてみてください。やみつきになりますよ。
ちなみに、私は、イギリスに行ったことはありませんのであしからず・・・)
そして、この交響曲の最後の部分で、この主題が堂々とフォルテで、回想されるが、
単に音が大きいだけでなく、イギリス特有の気品のある感動的な再現なのである。
(チャイコフスキーの5番の交響曲と同じような構成ですが、
聴いた後のイメージや音の響きは、全然違います。)
この曲は、作曲者自身
「人間の体験を超越した偉大な愛と、未来への絶大な希望を託した曲」
と表現している。
この曲の最後の部分は、本当に、未来への絶大な希望 を感じさせ、
落ち込んだ時には、明日への希望がわいてくる。
元気がでてくる。
この曲、現在の私の好きな交響曲のベスト3には、入らないかもしれないが、
ベスト10には、確実に入る。
マーラーやブルックナーやブラームス等の交響曲も、もちろんすばらしい曲だが、
ちょっと疲れたときには、交響曲のイメージとはちょっと違う
このエルガーの交響曲第1番を聴いて、
「未来への絶大な希望」を体験するのもいいですよ。
しかし、この曲にかぎらず、エルガーの曲を聴くと、
エルガーは、落ち着いてゆったりと人生を過ごしたのかなあ、
などと考えてしまう。
いやいや、あやかりたいものである。
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