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スペイン奇想曲(モシュコフスキー) [モシュコフスキー]

さて、【スペイン奇想曲】という題名では、多くのクラッシック音楽ファンなら、
間違いなく、ロシアの作曲家リムスキー=コルサコフの
あの華麗な管弦楽曲を頭に思い浮かべるのではないだろうか?

しかし、今日の音楽日記で紹介する曲は、
5分程度のピアノ曲だ。
ピアノ曲の練習曲で名高いが、他にも数多くのピアノ曲を作曲している
モシュコフスキーの【スペイン奇想曲】だ。

モシュコフスキーという作曲家は、
どの程度、クラッシック音楽ファンの間に浸透しているのだろうか?
有名なのかなあ?無名なのかなあ?
多分、有名ではないが、それほど無名でもない。という感じか
うーん、はっきりしないぞ
(「火花」とか「秋に」なんかは、よく昔の人が弾いてたけど・・・)
(「ピアノ協奏曲」は、結構知らない人多いと思うし・・・)

しかし、ピアノの技巧を知り尽くした作曲家だけあって、
ピアノ小品には、魅力的な曲も多い。

この【スペイン奇想曲】も、5分の小品とはいえ、
とても、スパイスのきいた、粋で、華麗な曲だ。

曲は、急速な同音連打で始まり、結構、技巧的なパッセージで、スペインの歌が歌われる。
おとなし目?のグリッサンドも色を添える。
中間部は、お約束の叙情的な部分だ。いいです。
その後は、前半部の急速な部分にもどり、
派手に展開され、
両手交互のオクターブのコーダで華麗に締めくくる。
(す、すいません、左手は、単音ですよね
 いいかげんに、音を取っていたので、勝手に左手もオクターブにしていました(笑))

そう、これで5分だ。
この中に、ピアノの技巧を凝らしたスペインの歌がつまっているのだから、
これは、アンコールにはもってこいだ。
ちょっと、なにかのサロンで弾いても、受けることまちがいない。
そう、リストの「スペイン狂詩曲」とバラキレフの「イスラメイ」を足して2で割って、
ピアノの技巧をちっょと易しくして、5分にまとめた。そんな曲だ
(うーん、例えが、適切でない気もしないでもないが、まあいいか・・・)

技巧的には、ブラームスなどと違って、とてもピアニストが弾きやすい書法だと思う。
(とは言っても、難しいです。・・・譜面しか見てないけど)
モシュコフスキーのピアノ曲は、スケールや和音奏法などの基礎が完全にできていないと、
なかなか、かっこよくは、弾けない。
そう、誤魔化しがきかない曲が多いと思う。

さて、こんなモシュコフスキーのピアノ小品は、どれも魅力的だが、
これといって、きわだった特徴がないのが、また、ちょっと知られない理由かもしれない。
そして、音楽史になにかで足跡を残すタイプでもなかったかも知れない。

でも、そんなモシュコフスキーだけど、
結構、聞きやすさと、華麗さ等で、もっと聞かれたり、弾かれても
いいとおもうのだけどなあ・・・
知らない人は、まずは、この【スペイン奇想曲】からどうですか?


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コメント 5

なるたる

>モシュコフスキーのピアノ曲は、スケールや和音奏法などの基礎が完全にできていないと、なかなか、かっこよくは、弾けない。
そう、誤魔化しがきかない曲が多いと思う。

こういう所はタールベルクに似ていますね。

彼のピアノ小品集は何巻か持っています。
サロン向けの作品が多く、華やかで聴きやすいのが魅力ですが、確かに際立った特徴がなく、印象が強烈ではないですね。
でももっと評価されてしかるべきだと思います。

一部の曲を除き、彼の死後は急速に忘れ去られて行きましたが、近年
見直しが進み再び脚光を浴びつつあるようですよ。

でも何と言ってもモシュコフスキなら、私はピアノ協奏曲があらゆるピアノ協奏曲の中でも一・二を争うくらい大好きな曲です。
あの曲は非常に美しく力強く推進力のある曲で、コンサートのレパートリーに挙がらないのが不思議なくらいです。
みどりのこびとさんは如何ですか?
by なるたる (2007-08-17 09:54) 

みどりのこびとちゃん

モシュコフスキーはもっと評価されていいですよね。

この人のピアノ協奏曲は、私にとって、
一・二を争うくらいとは、いきませんが、
すごく好きな曲です。
美しいし、ピアノがしゃれています。
この曲をいいという人がいて、よかったです。

実は、実家に帰って、
リャプノフの超絶や、バラキレフのピアノソナタや、
ルビンシュタインのピアノ曲集や、・・・
そんなんばっかり、レコードで聞いていました。
ちよっと、これから、そんな無名な曲が増えるかも・・・
(とは、いっても、一般的な名曲も大好きな私ですが・・・)
by みどりのこびとちゃん (2007-08-18 00:37) 

なるたる

モシュコフスキのピアノ協奏曲は、やっぱりポンティがLP時代に録音したのが最高の出来栄えです。
テンポ・デュナーミク・間の取り方、どれをとっても、CDになって他のピアニストが録音したものより断然優れている。
あの曲のモーメンタム(推進力)を的確に捉えて余すところがありません。

やっぱり、ポンティは偉い!
by なるたる (2007-08-20 20:07) 

ローター

モシュコフスキーのピアノ協奏曲はとても良いですね。
演奏が少ないのが大変イカン。
朝日が昇るような出だしから、夕日が沈むような終止。
とても元気になれますよ。
メトネルのひねくれ方と比べると、少々聴き劣りするけど、
この「理想の女性」的爛熟さも素晴らしいじゃないですか。
ちなみに、おなじホ長調でヨゼフ・マークスの協奏曲も
男性的で私、大好きです。
by ローター (2007-08-22 23:09) 

みどりのこびとちゃん

ローターさん。コメントありがとうございます。
モシュコフスキーのピアノ協奏曲ファンがいてうれしいです。
この曲は、はやいうちに、この音楽日記に取り上げようっと・・・
確かに、演奏が少ないです。悲しいです。
す、すいません。勉強不足で、マークスの協奏曲は、聴いていないです。
by みどりのこびとちゃん (2007-08-22 23:42) 

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